埼玉県K市のKさんより
特発性脊柱側湾症
「曲がっている…」
「は?」
そんな母の一言から始まって早5年。近くの総合病院から横浜の総合病院へ通う場所を変え、現在半年に一度通院をしています。
今まで身体検査というものを大掛かりにした事はなく、年に一度学校で行われる定期健診が身体検査だと思っていた私でありました。総合病院で盥回しの様に身体検査を行うのは“面白かった”と今でも記憶しています。不躾ではありますが。
身体検査を人通り終えて医者から宣告された病名は” 特発性脊柱側彎症”。聞きなれない方も多いと思います。実際、私も何が何だか判りませんでしたから。とりあえず、“突然起こったモノ”と認識したぐらいです。
「脊柱側湾症」とは、脊骨が左か右に曲がっていることです。また、先天性に椎骨の形態に異常があって曲がっているものを“先天性脊柱側彎症”といいます。ほかに、腰椎椎間板ヘルニアの項で述べた疼痛性側彎や、背筋力のバランスがくずれて起こるまひ性側彎などが、後天性側彎の代表的例と言えます。
そして、原因のはっきりしないものを“特発性脊柱側彎症”といい、むしろこれがいちばん多いといわれている症例でもあります。
実は公ではあまりよく知られていませんが、この症状は何故か女子に多く、発育さかんな思春期に程度がひどくなりますが、発育がとまると変形の進行も一般的にとまるという成長期に伴う不思議な症状です。
しかし、恐ろしいのは此処からです。周りから見ても実際、背骨が曲がっているというよりも、一方の肩が下がっていたり、一方の背中や胸が出っぱっているということで気がつくことがあります。そのまま対して気にも留めず流してしまうことが多いと言われます。
現在行われている治療方法は、早い時期ならコルセットで治すことができますが、ひどくなると手術で矯正が必要になります。なんらかの原因で、脊柱がすでに変形してしまった場合でも、最近は手術でかなりよく治すことができるようになっています。
(以上、時事通信社・家庭の医学より)
実のところ、私は前者のようにコルセットで治す程早い時期ではなかったため、ある程度コルセットをして手術で治しました。一般的と言われるのは30度前後のことを言いまして、40度以上になりますとレッドライン、50度以上はデットラインと言われています。私は、最悪60度近くまで曲がっていました。
治療方法は、まず柔軟体操をしてコルセットを一日中装着。そしてまた、体操。長続きするほど、忍耐はありません。結局は5度ぐらい戻しても直ぐ元の度数に戻りました。
このままではマズイと医者は判断をしたんでしょうね。
「…手術をしましょうか?」
「…。 …やっちゃおう!」
軽いなとか思わないで下さいよ!?
このままでは将来身体を傾けて生活しなければならない。年寄りのように前かがみではなく、横に傾いて。それでなくても、身長は現在よりも縮み最後は内臓器官までも影響を及ぼしてしまう。現在でも、肺の片方が変形した肋骨に圧迫され大きさが変わってきている。そういった、ちゃんとした理由はあるのです!!だから私はそれが嫌で、今まで考えてきたことを決断したのです。実際、手術は嫌でしたが、このまま成長しても指を指されて笑われる人生など御免こうむります。
手術はこのように行われました。
まず、背中を首の根元から腰の付け根まで切り曲がっている骨を幾つか抜きながらまっすぐになるように移動させます。そのまま背骨に直接、特殊なネジを入れ固定する。他の骨から不足分と背骨の変形した部分を削り閉じる。
痛そうですね(笑)説明している側も十分心苦しいっす(今となっては慣れましたけど)。
術後の経過は順調でした。身長が152cm前後が157cmに伸び、周りからも背筋が良く伸びていると褒められるほど。そして、今まで低い位置でしか見られなかったものが今度は高い位置からみることが出来る。まるで世界が変わったように感動したのを覚えています。毎日三回身長を看護婦さんに測ってもらいウキウキしておりました。
さて、それから半年に一度、今でも通院を続けては居ますがやはり曲がったものは元の真っ直ぐな背骨には戻りません。鉄骨を一度まげてもう一度直そうと思っても無理な事と同じです。
ですが、そんな中、友人宅へ泊まりに行き家族揃っての食事にお邪魔しました。
「背骨曲がっているでしょう。」
と友人のお父さんに言われた時は驚きました。しかも、自信満々に言うのですから圧倒された事はあえて内密に(バレてるか笑)。
ここで初めて、彼の父親が、『光気功カウンセリング』の巌賛先生であることを聞かされたのですから。
食事を終え、うつ伏せになり軽いマッサージのような感覚でヒモをあてられ、背骨の位置を確認する。金具(装置)がついている部分とついていない部分では、まるで境目の様に今でも曲がったまま。そこを指圧マッサージするように父上殿が骨を動かしたそうです(実感はありません)。次に、金具がある部分を一部動かし、一瞬痛みが生じましたがそれ以降何とも異常は見られませんでした。
結果、境目のように曲がっていた部分は触ってみても真っ直ぐになり、身長も約1cm以上伸びました。そして、足の長さも違っていたのですが、ちゃんと対になっているそうです。
先生にやっていただいた結果は、レントゲンを見なければちゃんとした結果はわからないかもしれません。しかし、before、afterでは触った感じは違います。実際、やる前に私の背骨とやった後の背骨を触った友人の話では「曲がっていたのが真っ直ぐになった」と「さっき(やる前)とは違う」と証言しています。
やっていただいた私自身は、正直実感は今でも湧きません。ですが、手術前から私自身の骨を見つづけている母から「確かに境目のようになっている箇所が治っている」と言われた時は、嬉しかったです。
確かに、患者にとっては実感が湧き難いですが、周りがその変化に気づいてくれるものです。「こんなの嘘っパチじゃないの?」と疑っている方も多いでしょう。ですが、そういう人だからこそ、騙されたと思って一度やってみるべきです。やった後だからこそ、今までの治療に不思議さを感じるのではないでしょうか?今まで自分自身がやってきたことは何か。そして、何もわからないまま全てを疑う事はどういう事なのかわかると思います。
やって頂いた後だからこそ、言いたいです。
「ありがとうございます」